日付:2020年12月7日 

 木村真悟さんへのインタビューの映像とそのテキスト化(2)です。

 

木村真悟さんは、わたしたちの投げかける言葉を真摯に受け止めて応えてくれました。 

 

▼  第二話   録画時間:12分51秒
 
 
 「実は、劇場っていちばん上の役所が保健所なんですよ。保健所が興行上の許可を出してるんで……、」
 

 
● 稲 川   二番目は、やっぱりそんな時期は3月…、ええと、緊急事態宣言(令和2年4月7日発出)のあとは大変でしたよね、きっと劇場さんも。観客数が云々とか言うよりも……、
 
● 紀 子   4・5・6(月)は、公演……、
 
● 木 村   全部、無い、無い。
 
● 菅 間   そういう時なんかは、どうして、どうする……、
 
● 木 村   だから、ぼくは、二人でここ(劇場)へ来てもしょうがないんで、ここクローズで、白髭橋渡って……、
 
● 紀 子   「どうするんですかって?」、どうやって生活してるんですかじゃなくて、菅間さんの言ってることは……、
 
● 全 員   (笑い)
 
● 木 村   菅間さんはここら辺(墨田区)に住んでるんだなって思って、向島百花園行ったり、白髭神社行ったり、菅間さんはこの辺の生まれなんだなって、菅間さんの言う『通り抜けられません』というのは、いったいどの辺のあたりなんだろうって、その辺うろうろしてました。
 
● 稲 川   そうですか。ご案内したかったですね『抜けられます』を、
 
● 木 村   あ、そうか、『抜けられます』か、
 
● 菅 間   や、ぼくも同じなんですよ。ぼくはだいたい毎日谷中の墓所へ行ってますね。あそこにはね、牧野富太郎っていう人のお墓があるんですよ。けっこう有名な人のお墓がいっぱいあって。いい墓はね、この墓は誰ももうお詣りに来ないんだろうなっていう、墓石が斜めになっていて、草茫々で、荒れ果てていて……、それで、本題に入っていきたいと思いますけど、
 
● 全 員   (笑い)
 
● 菅 間   つまり、こういうことがもうひとつ解らないんです。ストアハウスさんで、そういう感染者がお客さんのなかにいたということは、事実としてないんでしょうけど、
 
● 木 村   はい。
 
● 菅 間   もし仮にそういう場合は、どういう対処の仕方をしろって言うことを、保健所なり、あるいは組合なり、小劇場協議会なり、厚労省なりから、連絡はあるんですか?
 
● 木 村   無いんです。それが無いんで、いまこういうことになる前に、保健所に行ったんです。もしそういうことが、うちで感染者が出た場合、どういう対応すればいいんですか、保健所に訊きに行ったら、保健所も、あれ何月くらいだったっけ……、
 
● 紀 子   6月の末頃のことだったんじゃないんですか、
 
● 木 村   6月の末頃ぐらいに行ったんだけど、(保健所も)解らないって言うんです、保健所の担当官が。その時その時じゃないと、その条件に応じてっていうか、ホントに保健所てんてこ舞いで。あの、でも、やって欲しいことは言われました。それはもちろん小劇場協議会でガイドラインで作ったけど、まずここ(劇場)へ来ている人たちの名前、連絡先、それをはっきり追跡できようにしておいて下さい、と。
 
● 菅 間   それは具体的に、一人ひとりのお客さんが名前を書いていく……?
 
● 木 村   それは、基本そうでしょう。小劇団さんの方に要請するってかたちで、
 
● 紀 子   それは個人情報だから、その都度提出してもらわなくともいいんだけれども、必ず持ってて下さい。一ヶ月は持ってて下さい。……みなさん、チケットを買ったりすると名前と電話番号くらいは書かなきゃいけないじゃないですか、だから割といまはわかりやすい、
 
● 稲 川   そうですね、あたしたちが稽古場を借りている荒川区の公共の施設で、当時、結局中止にしちゃった稽古を何回か、2、3回かやって、あの、もう(施設を)閉鎖するから、施設自体を閉鎖するからという頃に、(稽古に)来た(俳優)人みんな、ひとつの集団で名簿の用紙を渡され、住所と名前書いておくようにって、そういうとこでもあったので、
 
● 木 村   結局、追跡できるかどうかなんですよね。あの、保健所のクラスター(追跡班?)が存在しているかどうかはわかりませんけれども……、追跡できるようにしておくということは言われたよね。そのあと、もし(劇場で陽性者が)出た場合に劇場としてはどうするかということに関してはケース・バイ・ケース、消毒する、しないか、営業停止にするかどうかも含めて。
 実は劇場っていちばん上の役所が保健所なんですよ。保健所が興行上の許可を出してるんで。だけど(保健所の方が)ぜんぜん来ないから、コロナになってから。年に2回は空気がちゃんと循環してるかどうかを調べにくるんですよ保健所って。でもコロナになってから、台東区の保健所ってすぐそこなんだけど、なんでうちに来ないんですかっていったら、そのうち行きますよって、忙しいんでしょうねえ。
 
● 菅 間   ぼくなんか素朴に困るなって思うのは、仮に稽古場で稽古をしているときに、(稽古場に)入ったときに検温しますよね、そいで途中で(誰かの)具合が悪くなっちゃって、37.5度ですか、それを超えた場合に感染してるかどうか、ぼくら素人だからわかりませんよね、その場合どういう対処をとったらいいのかということが、まずわからない。保健所に連絡するのか、救急車呼ぶのか、救急車って、それは事故じゃないから……、そうするとそこらへんのマニュアルからまずわからないなっていうのが、ぼくなんかが今度の(研修会をやってみたいという)コロナに対する入り口です。
 
● 木 村   ぼくらもそうなんですよ。ほんとに同じなんです菅間さんと。……あの、37.5度も、あの基準だってなんだかわかんないんですよ、
 
● 紀 子   いま、それ(37.5度も)も、無くなってる、
 
● 稲 川   それ(37.5度)にこだわるなって、最近ね、
 
● 木 村   でも初期はすごくあったから。でもいま、サーモ・グラフィのあれでもさ、37.5度にしてるじゃない。みんな病院関係者だって、無駄だと思ってるんだ。いや、思ってると思いますよ、だって無症状でも……、
 
● 紀 子   感染してるひとはいっぱいいる、
 
● 菅 間   いや、だから、そうなっちゃうと、結局こういうコロナに関する研修会をやったにしても、非常に常識的な妥当線でしか、なにも出てこないっていうことになっちゃうんだよね。
 
● 木 村   劇団にとってのリスクは、だから無症状でなんにもなければ公演できるじゃないですか。この前一ヶ月くらい前か、ダンスの公演で、あの一人陽性者が出たんですよ。小屋入りする前に。その前だったからうちとしてよかったということなんですけども、その人が陽性者になったときに無症状だったんですよ。その公演を潰さざるをえないじゃないですか。陽性者が出てるから公演できないということで公演飛んだんです。その人たちは、もう可哀想で可哀想でしょうがない。運が悪かったとしか言いようがないんだよね。来年予約した公演もキャンセルするかもしれないっていってるけど……、経済的な打撃が大きいから、発表する側、芝居する側はそのリスクがあるんですねえ、このコロナは、
 
● 小 形   タイミングも悪かったですね。稽古はじまって、すぐにそういう人が出て、じゃ他の人も検査してじゃ陽性だから、陽性の人は今回はごめんなさいだけど、陰性の人でじゃあ頑張ろうってことでやればできたんですけど、結局、陽性とわかったのがセットを建てて本番の初日の二日前?
 
● 紀 子   その前の日、初日の一日前、
 
● 小 形   初日の前の日? だから結局初日の前の日だから、じゃ一緒に稽古した人たちも濃厚接触者で検査をしないといけない。検査をするためには、もう本番始まっている期間だから、じゃ公演はできませんよねっていう感じで、
 
● 木 村   最初一日だけ公演中止にしたんだよね。全員のPCR検査の結果が出るまで一日あるから、それが初日とかぶってたから初日だけは中止にするってことにしたんだよね。で、他の人たちが陰性であればやるっていう判断だったんだけど、陽性だったんだよね。それで潰れちゃったんですよ。コロナがいま流行ってるからしょうがないんだけど、この状況でやるとなった時にいちばん大変なのは、そういうことだよね。経済的なリスク背負っちゃう……、
 
 
 
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